今回は春以来のファスティングの実録動画をお伝えしていこうと思います。
今回は親しい人や患者さんは知っているのですが、今年の春頃に急に朝起きたら両手の平と両足裏が熱を持って真っ赤になっていました。それから肌が荒れてしまいました。
皮膚科に行っても原因は分からず今でも大学病院に通っているのですが良くならないので、自分でもグルテンフリーをやったりしていたのですがダメで。。
これは最終手段に出るしかない。と思い今回のファスティングを行うに至りました。
今回はこの経過と、ファスティングのやり方を紹介していきます。
ファスティングとは?
現代こそ生活に取り入れたいファスティング
「ファスティング=断食」です。このファスティングは、古くから医療・健康を目的として行われてきました。ドイツでは「断食で治らない病気は医者でも治せない」、フランスでは「断食とはメスを使わない手術である」といったことわざがあるほどです。またヨガの教えにも、「腹八分で医者いらず。腹六分で老いを忘れる。腹四分で神に近づく」という有名な言葉があります。
今は食べるものに溢れた「飽食の時代」といわれています。そんな現代において、断食によって食事で溜まった有害物質を外に排出することは、長く健やかに生活するための必須行為といっても過言ではありません。
なぜ今ファスティングが必要か?
当たり前のことですが、この事実への理解が実に重要です。
普段口にしている食べ物のこと、ご存じですか?
あなたは、以下のことをご存じでしょうか?
●当たり前に売られ口にしている野菜や果物に、撒かれている農薬の量。
●スーパーで並んでいる魚がどれだけの水銀を含んでいて、どんな餌で養殖されているか。
●ハム・ベーコン・ソーセージなどの加工肉は、WHOにより「発がん性物質」と定められていること。
●ファーストフードのハンバーガーが、1ヶ月放置しても虫が寄り付かず、腐りもしないその理由。
●ジュースやスポーツドリンクが含んでいる砂糖の量。
●パンをふわふわに仕上げるために必要な添加物の量。
例をあげたらきりがありません。気を付けていないと、知らず知らずのうちに体は砂糖・塩・油の中毒状態になってしまいます。
ファスティングは「引き算の理論」
このような問題がテレビで取り上げられるようになると、今度は「じゃあ体にいい食べ物は何だ?」という発想になり、“健康番組で取り上げられた食材・商品が、次の日にスーパーからなくなる”という事態が頻発します。こうした行動は「今健康じゃないから、健康なものを摂り入れて体の状態を改善しよう!」という、「足し算の理論」に基づく行動。これではよくないものは体内に残ったままです。
ファスティングは「引き算の理論」。これとはまったく異なるやり方で体内の掃除をしようという考え方です。一度消化・吸収をストップし、今まで溜まっていた有害物質を体の外に出すことで、体内環境をリセットするのがファスティングの基本となっています。
泥水を想像してみてください。今あなたの体は泥水でいっぱいです。そこに泥を浄化する薬などを入れたり、食物繊維をたくさん摂ったりして、泥水を排泄するために頑張ってみたとします。でもそれには時間がかかりますし、いいものだけを摂取するのは今の世の中では現実的ではありません。
だからこそ、一度この泥水をすべて抜き、その状態でなるべく体にいいものを摂るようにしていく方が、より効果的だと思いませんか?
無理なく健康的な体に近づける
しかしファスティングを行ったあと、ずっと体にいいものばかりを食べるというのは正直難しいでしょう。なぜなら現代人が美味しいと思うような食べ物のほとんどには、体によくないものが含まれているから。
そのため、無理のないペースで定期的にファスティングを行うことで、ストレスなく健康な体に近づけるのではないかと考えています。実際に当院の指導者自身も定期的にファスティングを実践しています。
体に溜まっている有害物質を外に排出し、一度体をリセットする、数少ない「引き算による健康法」。それこそがファスティングです。
ファスティングのやり方
ファスティングのスケジュール/準備食・回復食について
ファスティングのスケジュールは下記のとおりです。
【ファスティング3日の場合】
●準備食(2日間)
●ファスティング(3日間)
●回復食(2日間)
【ファスティング5日の場合】
●準備食(2日間)
●ファスティング(5日間)
●回復食(3日間)
また、ファスティングで大事になる準備食と回復食の基本は「マ・ゴ・ワ・ヤ・サ・シ・イ」。「マ=豆類」「ゴ=ゴマ類」「ワ=ワカメ(海藻)」「ヤ=野菜」「サ=魚(ファスティング前後は食べません)」「シ=椎茸(キノコ類)」「イ=イモ」これらを中心とした食事内容となります。
各期間の過ごし方
①準備食期
準備期間の日数は、毎日排便のある健康な方で少なくとも2日間は必要です。
ファスティング中に便がでなくなる方もいます。準備食期の食事に肉や魚などの動物性たんぱく質や油物が多いと、腸内環境の悪化につながってしまうため、少しづつ減らしていきます。また、腹7分目を目指していただきます。なるべく砂糖・カフェインの摂取も減らしていくようにしてください。
この期間の過ごし方を軽くとらえてファスティングに入ってしまうと、頭痛などの不調につながってしまいます。
②ファスティング期
この期間はファスティングドリンクと水を飲むだけなので、特に注意していただく点はありません。
③回復食期
この期間が最も大切といわれています。ファスティングにより腸内環境がリセットされているため、赤ちゃんの体に戻っている状態だと考えてください。急に固形物や高脂質・高カロリー食を食べてしまうと、内臓にかなりの負担がかかってしまいます。またせっかくのファスティングの努力も水の泡となってしまう可能性があるので、胃にやさしいお粥などから食事を始めていきます。ファスティング後は体の胃や腸の吸収力がスポンジのように上がっているため、アルコールなどにも注意が必要です。
1回のファスティングでダイエット成功を目指すのではなく、ファスティング後の食事の改善、そして定期的な断食を継続することで、痩せやすい健康的な体を手に入れることができます。